ローコスト住宅は施工過程をチェックせよ!家の寿命に関わる配管編

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家づくりにおいて、水の流れを決める配管は家の寿命にも関わる重要な部分です。工事が終わってしまうと、殆ど配管の施工は確認できませんので、工事中にできるだけ建築現場に足を運んでチェックしましょう

施主が現場を訪れることで、職人達も気を引き締めて作業することが期待できます。更に「また施主がいつくるかわからない」という緊張感は、ミスや手抜きの抑止力にもなります。

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排水管の素材や施工方法は家の耐久性にも影響する

手抜き施工で排水管の耐久性に影響
家を建てる際は、排水管にも気をつけましょう。手抜き業者の施工だと、通常は使わないような配管を使用したり、断熱材や遮音シートも使わないなど、家や住む人に悪影響を与えるつくりになってしまうためです。さらに、自分たちの手抜きがバレないようにすぐに防露巻きしてしまうのです。

ここでは、家の耐久性に影響を及ぼす酷い配管の施工内容について見ていきましょう。

多くの家の排水管に使用される塩ビ管はOK

建売のローコスト住宅やハイコストの注文住宅など、多くの家の排水管には塩ビ管が使用されています。塩ビ管は、管の厚さによって呼び方が変わります。管の厚さが薄い塩ビ管はVU管、厚い塩ビ管はVP管と呼び、室内などすぐに取り替えが難しい場所には、厚く耐久性の高いVP管を使用するのが一般的です。

手抜き業者は指定がない限りコストの安いVU管を使う

良い施工業者であれば、場所によってVP管とVU管を使い分けますし、塩ビ管は燃えるとダイオキシンが発生するため、コストが高くてもポリエチレン管などを使用することがあります。
しかし、手抜き業者の場合、とにかく自分たちの儲けを増やすことも目的として施工をします。特に指定がない限りは、コストの高いポリエチレン管などは使用しませんし、管の厚いVP管も使いません。薄いVU管でも大きな力がかからない限り耐えられるため、「どうせバレないだろう」と、コストの安い材料だけで済ませてしまうのです。もちろん、見積もりには、VP管などコストが高いものも計上されています。

断熱材を巻かず、VU管は防露巻きをしてごまかす

通常、屋内の排水管では、結露が骨組みなどに悪影響を与えないように断熱材を巻いて使用します。断熱材を巻けば結露を防止でき、骨組みなどを長持ちさせられるためです。

良い業者であれば、あたりまえのように排水管に断熱材を巻くのですが、手抜き業者の場合は図面で指示がない限り、断熱材を巻きません。また、VP管が指定されているにも関わらず、VU管を使用している場合は、ごまかすために防露巻きをおこなうこともあります。

良い業者は安心・安全に長く住める家づくりをしてくれますが、住む人のことは考えず、コストのかからないように必死な業者には依頼したくないものですね。

トイレの汚水管には普通は使わないDL管を使う

トイレ排水のための汚水管は、カーブしている部分が詰まってしまうと大変なことになります。そのため通常は、LL管と呼ばれる緩やかなカーブの管を使用します。たとえ、図面にLL管の指示がなかったとしても、LL管を使用するのがあたりまえなのです。

しかし、儲けることを第一に考えている業者は、コストの高いLL管ではなく、DL管を使用します。DL管は、カーブが緩やかなLL管に対し、カーブがきつめになっています。そのため、固形物が詰まる可能性が高くなります

そして、DL管を使用していることがバレないように、すぐに防露巻きで隠してしまうのです。

防音のための石綿耐火ビニル二層管や遮音シートもしない

家の2階にトイレがある場合などは、水を流したときの音が気になりますよね。1階にいて、その都度、水を流す大きな音が聞こえてきたらストレスを感じます。そのため、管に防音用の遮音シートを巻いたり、石綿耐火ビニル二層管を使用して、音が聞こえなくなるよう施すのが一般的です。

しかし、石綿耐火ビニル二層管を使用すると、コストが非常に高くなってしまいますので、手抜き業者は指定されない限り、石綿耐火ビニル二層管を使うことはありません。また、石綿耐火ビニル二層管を使用しないからといって、遮音シートを巻くこともしないため、防音性はほとんどなく毎回音が気になってしまいます。

「手間やコストがかかる」「省いたとしても居住者にバレることはない」などのいい加減な考え方で、これらの手抜き施工を平気でおこないます。

見えない部分には雨樋用のパイプを使うことも

手抜き業者の配管の手抜き施工はこれだけではありません。コンクリートに埋めて見えなくなる配管については、VU管よりも薄くて安い雨樋用のパイプを使ったりします。非常に薄くてVU管とも内径が異なるため、シーリング材などを使い強引に固めてしまうのです。

居住者は素人ですので、当然これらの手抜きに気づくことはできません。そのため、「バレないならどれだけでも手抜きをしてもいい」と、信じられない考え方で、自分たちの儲けだけを目的に家づくりをしていくのです。

配管の問題で家の強度に影響が生じる可能性もある

業者によって、配管の出来栄えすらも変わってきます。手抜き業者の施工だと、すぐに配管に問題(詰まるなど)が生じる可能性があるだけでなく、結露などの問題で家の強度が落ちてしまう可能性もあります。維持管理コストも余計にかかってしまいますので、くれぐれも業者選びは慎重におこないましょう。

外部の配管もチェック

外部の配管でも手抜きをチェックするポイント
手抜き業者がいい加減な仕事をするのは、天井や壁、床などだけではありません。排水管でも、「面倒だから」「どうせバレないから」「コストをかけたくないから」などの理由で、驚くような手抜き施工をするのです。

ここでは、排水管の主な手抜き施工について紹介しています。どのような手口で手抜きがおこなわれているかを知り、手抜き業者を見分けられるようになりましょう。

外部の配管はつなぎ目の接着もしない

基本的に、外部の配管は土の中に埋め込みます。そして、塩化ビニルの排水管のつなぎ目は排水が漏れないように接着をします。このとき、土の中に埋めた排水管は、半永久的に使用できるわけではないため、後の取り替えのことも考えて施工する必要があります

良い施工業者であれば、居住者や家のことを考え、これらの施工もきっちりとおこなってくれます。

しかし、手間のかかる作業を省きたい手抜き業者は、排水管のつなぎ目を接着せずに工事を終えてしまいます。そのため、排水管のつなぎ目から排水が漏れるなどのトラブルが発生し、居住者は余計な修繕費用がかかってしまう可能性があるため注意が必要です。

仮に、疑問を感じて業者に聞いたとしても、「つなぎ目を接着すると、取り替えの際に手間やコストがかかるので接着しないのが一般的」など、適当な説明をしてそのまま進めてしまいます。

排水管の中が詰まっても関係なし

ベタ基礎の家を建てる場合は、内部の排水管は土の中に埋め込み、コンクリートの板の下に通すのが一般的です。しかし、コンクリートの板の下の土は時間の経過とともに沈んで隙間ができてしまうため、配管も元の位置から下がってしまいます。

そうなると、排水が自然にできる勾配が確保できなくなり、汚物が取り残されてしまうため注意が必要です。

そのため、コンクリートの板の下の土が沈んだとしても、勾配が維持・確保できるように吊りボルトを施工することがあります。吊りボルトがあることで、適切な勾配が確保でき、汚物が取り残されるのを防ぐことが可能です。

しかし、吊りボルトの施工は手間やコストがかかります。良い施工業者であれば、手間やコストがかかったとしても、しっかりと施工してくれるのですが、手抜き業者は違います。

手間やコストをかけることを嫌うため、設計者に指示されない限りは吊りボルトの施工はおこないません。

吊りボルトをしないため勾配が確保できない可能性があるのですが、「管の中が詰まっても何とかなるだろう」と、無責任な考えのためそのまま工事を終えるのです。

凍結深度も無視して排水管を施工する

手抜き業者は、凍結深度も無視して施工をします。寒い地域では、凍結深度に注意して施工をするのがあたりまえです。なぜなら、凍結深度を無視して排水管を設置すると、排水管が凍った土に持ち上げられて、壊れる可能性があるためです。

良い施工業者であれば問題なく施工をしますが、手抜き業者であれば、平気で凍結深度よりも浅い位置に排水管を施工してしまいます。「排水管の位置は居住者にはバレない」「排水管がボロボロになっても知ったことではない」など、いい加減な考えで施工をするため最悪です。

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家を建てる際には浄化槽の浮かび上がりに気をつける!?

家を建てる際には浄化槽の浮かび上がりに気をつける
都市部ではなく、地方で家を建てる際は、浄化槽の浮かび上がりに気をつけましょう。下水道の整備されている地域であればいいですが、そうでない地域だと浄化槽の施工も手抜きをされます。余計な維持管理コストがかかるため注意が必要です。

ここでは、手抜き業者による浄化槽の施工方法について紹介しています。もし、浄化槽が元の位置より浮かび上がるようなことがあれば、手抜きの可能性がありますので、くれぐれも注意しましょう。

下水道がない場合は浄化槽で処理をする

都市部や市街地など、比較的都会に住んでいる場合は、排水は水処理施設にて処理されます。下水道が設けられているため、トイレやその他の排水を配管で流し、水処理施設でまとめてきれいな水にして環境に還すのです。

しかし、都市部や市街地から離れた場所だと、下水道が整備されていない場合があり、家を建てる際は浄化槽が必要になることがあります

浄化槽は、トイレから出た汚水を、微生物の力を利用してきれいな水に変える設備です。ただし、下水道がないからといって、どこにでも浄化槽を設置できるわけではなく、きれいになった水を流す先がないと設置できません。

そのため、もし水を流す先がない場合は、処理した水を汲み取るタンクを設けるか、地面に染み込ませていく浸透式にする必要があります。ただし、これらをつくるのにはコストがかかるため、少量の水で流れる汲取り式のトイレにすることもあります。

手抜き業者は浄化槽を水の重しで埋め込む

昔は、汚水だけを処理する「単独浄化槽」というのもありましたが、今では、トイレや風呂、台所などの排水もまとめて処理できる「合併浄化槽」が法律で義務づけられ使用されています。

浄化槽は、一般的なもの(7人用)でも、高さ2.0m×幅1.5m×長さ2.5m程度の非常に大きなサイズです。そのため、しっかりと施工しないと、たとえ土の中に埋め込んだとしても動いてしまいます。

通常、浄化槽を設置する際は、基礎コンクリートを打ち、槽が土圧で浮かび上がらないように金具を取り付け、しっかりと固定します。良い施工業者であれば、これらの作業を丁寧におこなうのですが、手抜き業者は違います。

手抜き業者の場合は、手間やコストを省略するために「どうせ見えないだろう」と考え、基礎コンクリートは打ちません。そして、基礎コンクリートがないため、金具で固定することもしません。代わりに、槽の中に水を入れて重しにして、土圧で浮かび上がらないようにするのです。

しかし、水の重しだけで槽の浮かび上がりを防ぐことは難しいため、土圧によって徐々に浮かび上がってきてしまいます。

排水管や浄化槽に限らず、手抜き業者が施工をすると、居住者は安心・安全に暮らしていくことが難しいだけでなく、余計な維持管理コストまで負担しなければならなくなるのです。

このように、住む人の今後の生活のことを考えず、自分たちの手間を減らしたり、儲けを増やすことばかり考えている業者には依頼したくないですね。

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