二世帯住宅とは親世代と子世代の二世帯で暮らすことができる住宅のことで、
建物自体は一つですが二つの世帯が暮らせるように工夫が凝らされた住宅です。
玄関を二つ別々に配置するようなタイプもありますし、
玄関に上がったところに階段やドアが設置され、そこで分岐できるようになっているような住宅もあります。
二世帯住宅にはいろいろなメリットがありますが、ここではいくつか代表的なものをご紹介します。
日々の生活で協力し合うことができる
二世帯住宅にはいろいろなメリットがあると言われていますが、
その一つとして日常生活で協力し合えるということが挙げられます。
どちらかの世帯が不在のときに家事をお願いすることもできますから、
部屋を掃除してもらったり不用品をかたづけてもらったりすることもできるでしょう。
子供がいる共働き世帯でも安心して働ける
また、最近では女性も外に働きに出ることが多くなっていますし、
小さなお子さんを預けたいと考えている方も多いはず。
二世帯住宅ならいつでもおじいちゃんやおばあちゃんに預けることができますし、
祖父母にしても孫に会えるのはうれしいですよね☆
両親の様子がいつでもわかる
両親の具合が悪くなってしまったとき、万が一の時などに、すぐ駆けつけることができるというのも
二世帯住宅ならではのメリットで、日ごろから近くに住んでいる安心感があります。
プライベートも確保できる
両親や儀父母とはいえ、お互いに干渉をされたくない時間や場所があるはずです。
二世帯住宅の場合、完全に同居している場合と違って、プライベートな時間、空間として確保できる点が魅力です。
このように、日常生活においてさまざまな協力ができるというのが大きなメリットの一つです。
ほかにも日々の生活を送る上で「買い物一緒にしておいて!」と「ついでに家事」を頼んだり、
「1時間だけ、子供をみてほしい」という場合も、
離れて暮らしているときと比べると、気軽にお願いできますね。
お互いの世帯が、プライベートを確保しながらも
気軽に声をかけあって助け合って暮らしていけるというのはとても素晴らしいことではないでしょうか。
急なトラブルや災害時にも!何かあったときに助けてもらえる
日々の生活でもさまざまなメリットを得ることができる二世帯住宅ですが、
突然予想もしていなかったことが起きた場合などにも協力し合うことができます。
災害時の助け合い
自然災害の多い日本では、災害がおきた時には、離れた家族への心配が募ります。
同じ家に住んでいる場合であれば、すぐに無事を確認できます。
また、避難生活をする際にも、お互いの世帯の生活用品を持ち寄ることができます。
何より、近くに家族が居るという安心感は、大変な時期を乗り越えるための糧になります。
突然の病気やケガ
また、自分が病気やケガにみまわれたときでも、家族がそばにいてくれるというのは心強いものですよね。
夫婦共働きの場合だと、どちらか一人が風邪をひいて寝込んでいるときは
一人で寝ているしかありませんが、
そんなときに同じ家に住む親族が看病してくれたり、自分の代わりに家事をしてくれるととても心強いです。
外出中
例えば、外出中に急に雨が降ってきたときなどもそうですよね。
自宅に洗濯物を干したままというケースでは、連絡して洗濯物を取り込んでもらうようにお願いすることもできます。
不在時の宅配物の受け取りもお願いできますね。
外出時に気づいた家の用事を、気軽にお願いできちゃいます。
旅行や長期不在時
家を完全に留守にしてしまうのが心配という方は、
旅行になかなか出かけられないと思いますが、二世帯住宅ならそれも心配ありません。
自分たちが旅行に出かけても、親や家族が在宅していると思うと、安心して出かけられます。
ペットを飼っているのならそのお世話もお願いできるというメリットがありますね。
お子さんを両親に預けて、夫婦水入らずで旅行に出かけることもできるのではないでしょうか?
経済面で助け合えるメリット
経済面で助け合うことができるのも二世帯住宅のメリットではないでしょうか。
家を建てるとき
二世帯住宅なら、建てるときのお金を両親が援助してくれるケースが多いでしょう。
親の持っている土地に、一緒に住むための二世帯住宅を建てる場合だと、快く金銭的負担をしてくれることも多いです。
設備の充実したマイホームを持つために、大きな助けになるのではないでしょうか。
二世帯住宅なら税の優遇措置を利用できる
住宅を建築、居住するにあたってさまざまな税金が課せられますが、二世帯住宅の場合は、下記の税に関しての優遇措置があります。
- 住宅取得税
- 固定資産税
- 都市計画税
- 相続税
優遇措置を受けるには、それぞれ細かい要件があるので、
住宅に係る税について詳しくアドバイスをしてくれる建築会社に相談しましょう。
家の維持費
建物のメンテナンスや維持費に関しても折半することができますし、経済的な負担は少なくなるでしょう。
電気代や水道代なども軽減できますが、これは使用割合でケンカになってしまうこともあるため事前にしっかりとルールを決めておくことが大切です。
家族と言えどお金のことでトラブルになってしまうことはありますから、どのように折半するかをしっかり話し合って決めておきましょう。
このように、二世帯住宅には経済面の負担を少なくできるという大きなメリットがありますから、
これだけでも二世帯住宅を建築して同居する価値は十分あると言えるでしょう。
メンタル面でのメリットも
二世帯住宅ではそれぞれの家族が一つ屋根の下で別々に暮らしています。
しかし、大切な家族がすぐそばにいるというのはやはり安心感があり、メンタル面でのメリットを得ることができるでしょう。
家族と過ごす時間
二世帯住宅は分離同居ではありますが、週末などに一緒に過ごしたり共用部分で時間を共にしたりと、
家族と一緒にいる安心感を常に感じられるというのは大きなメリットではないでしょうか。
子供の成長への影響
子供の成長にとっても良い効果が期待できます。
祖父や祖母が遠方に住んでいるケースだとなかなか会うこともできませんが、
二世帯住宅で分離同居している場合だとその気になればいつでも会うことができます。
また、祖父母が近くにいて、触れ合う機会が多ければ、子供はお年寄りを大切にする気持ちを培ったり、人に優しく接することもできるようになるでしょう。
年上の方を敬う気持ちを養えれば、子供の心の成長に大きくプラスになります。
二世帯住宅のデメリット
さて、ここまで二世帯住宅にして親世帯と分離同居する際のメリットをあげてまいりましたが、
一方のデメリットは、どんなことが考えられるでしょうか。
建築費用が高くなる
キッチンやお風呂などの水周りを別々にした場合、かなり費用がかさみます。
費用を抑えるために、キッチンやお風呂は共用にしているケースが多く、
その分、お互いの世帯への気遣いが必要になります。
共同で使用しているスペースでは気を遣う
建築費用を抑えるために、完全分離型の二世帯住宅ではなく、
一部供用にしているケースが多くなっています。
共用の設備、特にキッチンやお風呂を使う際は、
互いの世代で気をつかってしまい、ストレスや軋轢につながることもあるようです。
子世帯の生活スペースにミニキッチンやシャワー室を設置するなど、
逃げ場のある設備配置にすることで、こういった問題を解消できます。
売却が難しい
万が一、転勤などの事情で自宅を離れる場合でも、自宅を手放すことが難しくなります。
売却をする際は二世帯両方の同意が必要です。
また、売却に同意してもらった場合でも、高い値段で売却するのは難しいでしょう。
二世帯住宅の中古物件に対する需要は非常に少ないのが現状です。
他の相続人への配慮が必要
親世帯の資産のほとんどを住宅が占めている場合、
他の相続人と「公平な分配」ができずトラブルになってしまうこともあります。
金融資産がある場合は、相当分を他の相続人に配分し、公平な相続ができるよう配慮する必要があります。
まとめ
共働きであったり、子育てをしながら生活をより充実させるために、二世帯住宅を選択する家庭が増えています。
一世帯で生活するのに比べてたくさんの安心を得ることができますし、家族の絆も強めることができますね。
しかし、その反面で、相続や同居に関するトラブルが発生しやすいケースもありますので、
デメリットをしっかり理解し、お互いの世帯でルールやマナーをすり合わせたうえで、
快適な二世帯住宅建築を検討してみてください。
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